「市民と法」とは司法書士向けの雑誌であーる
このたび、記念すべき100号を発刊されました
記念コメントを書かせていただきました。
以下、私のコメントのみ抜粋。
年間購読しかできない雑誌ですが、100号だけ
書店でも販売されているようです。
興味のある方はぜひ!
(注意・100号本体には私は論考を載せていません)
事務所の仕事が終わり、夕飯が終わると、ウィスキーを片手に階段を下りていく。1階の所長室。お気に入りの椅子に座って、パソコンを立ち上げる。鳴りやまない電話にも研修生の質問にも誰にも邪魔されない特別な時間。この時間にいくつもの思考が生まれ、創意工夫が生まれ、そしてそれらの多くは文字になった。文字にするときはたぐいまれなる集中力で一気に書き上げた(さすがにお酒は抜きで)。
私の父・芝豊は司法書士としての挑戦を、覚悟を、叱咤激励を、文章に残すことにこだわっていた。文章に残すことで自分や仲間を鼓舞しながら、多重債務者・消費者問題や子供の人権の問題や様々な社会病理と闘っていた。父にとって紙面もまた戦場であったに違いない。「市民と法」創刊号には「実践!街の法律家―最新消費者問題事情―消費者問題と司法書士」と題して父の論考が掲載されている。その後も、幾度となく論考を掲載していただいた。
学生時代から「市民と法」に執筆している父の姿を見て育った娘が、父のあとを継いで司法書士になり、父と同じく、幾度か「市民と法」に論考を載せていただいた。今後も社会病理と闘う場として、また自分や仲間の法律家を鼓舞する場所として、「市民と法」が人々の意志を繋いでいくことを願ってやまない。