【不動産登記/Q9】仮登記とは何ですか
Question
中古住宅の購入を検討しています。法務局にて全部事項証明書(登記簿謄本)を取り寄せてみたら、
順位番号2番に「所有権移転仮登記」と記載されていました。 仮登記とは何ですか。
Answer
仮登記とは、将来なされるべき本登記の順位を保全するためになされる登記
のことです。
登記順位
1 所有権移転仮登記 A
2 所有権移転 B
現在の所有者はB
仮登記にも2種類あります。
【1号仮登記】
当事者間ではすでに権利の変動があったにもかかわらず、
書類が整わない場合に行われる仮登記です。
例:第三者の許可が必要な場合で、許可を得ているが
何らかの事情で添付できない場合
【2号仮登記】
当事者間における権利変動の実態はまだ生じていないものの、
将来において権利変動をさせるための請求権があるとき
その権利を保全するために行われる仮登記
例:農地売買で農地法の許可が得られていない場合
登記とは第三者に対抗するために行うものですが、仮登記には対抗力はありません。
あくまでも順位を保全する効力のみを有します。
ただし、仮登記が本登記に直されれれば、仮登記した時の順位が優先しますので
注意が必要です。
上記でいえば、1の仮登記が本登記として登録されれば、AはBに優先します。
1.所有権移転 A
2.抹消 B